以前に、カナダのオンタリオ州でRMT(Registered Massage Therapist)として独立開業されているHirokoさんをインタビューしました。
その時に、オーストラリアとカナダのオンタリオ州での、マッサージセラピストになるまでのプロセスの違いをブログで紹介しました。 今回インタビューを受けてくれたKazさんは、カナダのケベック州在住。そして、同じカナダでも州によってこんなに法律が違うのね(汗)という事も分かったので、ブログでシェアしたいと思います。 カナダは10州あり、マッサージセラピストが州資格であるのはオンタリオ州を含めた4州のみ。ケベック州を含め他の6州は規制がないため、資格がなくてもマッサージセラピストとして名乗って働いていても問題にはならないようです。 逆に言えば、日本でセラピストとして働いている人で、カナダでの資格がないワーホリの人でも、働くチャンスの事を考えるとハードルは低いと考えられます。 まずは簡単な比較から
※2020年4月からは、ケベック州の最低取得時間が1000時間になるそうです(By kaz)。
1. 公用語
カナダは英語とフランス語の2言語が公用語とよく知られていると思いますが、全体でバイリンガルが多いという訳ではなく、州によって英語とフランス語の分布は違うようです。
前回インタビューしたHirokoさんが住んでいるオンタリオ州(トロントが有名なシティ)はフランス語が出来なくても英語が出来れば生活できるようですが、今回インタビューしたKazさんが住むケベック州(モントリオールが有名なシティ)はフランス語が公用語です。 ケベック州は人口の80%がフランス語を母国語とするフレンチカナディアン、20%がそれ以外の英語または他の言語を母国語とする人たちで占められているそうです。 Wikiによると、ケベック州は、カナダ国内では唯一フランス語のみを公用語に定めている州だそうで、モントリオール市はフランス語圏の都市としてはパリ・キンシャサに次ぐ規模の都市なんだそうです。 Kazさんが受講した400時間のマッサージコース。これは英語で受講できたそうなんですが、それ以上学ぼうとすると全てフランス語になるという事です。 オンタリオ州は州の定めた規定により、英語を母国語としない人は学校入学前の英語のテスト基準もありますが、卒業後にRMT(Registered Massage Therapy)の資格試験を受ける時に再度英語のテストを受けないといけません。基準に満たない場合はRMTの資格試験自体受けれないそうです。
2. 州資格
オンタリオ州は、州の定めた規定があるので、
卒業 ⇒ 英語のテスト ⇒ RMTの資格試験(実技&筆記)。 3回不合格の場合は再度学校へ行きなおし ⇒ 合格したらセラピスト用の保険に加入 ⇒ マッサージ協会へ加入 ⇒ 資格授与 の流れになります。 ケベック州は、州の定めた規定がありませんので、無資格でもマッサージセラピストとして働いても違法ではありません。 が、民間医療保険を適用させれるセラピストになるには協会に加入する必要があるので、やはり資格が必要です。
3. 資格取得までの最低時間
オンタリオ州は州の定めた規定があるので、資格取得には2200時間の学校に通う事が必要です。ですが、卒業したからといって資格が授与される訳ではなく、日本の国家資格みたいに卒業後にRMTの試験を受けてパスしないといけませんので、最後まで気は向けませんですな(汗)
かたやケベック州は週の定めた規定がないので、最低何時間受講しないとマッサージセラピストになれないという訳ではありません。 しかし、民間医療保険でカバーされるマッサージセラピストになるには最低400時間学校に通う事になります。
4. 外国人への英語のテスト
オンタリオ州は、入学前にはTOFLEなどの英語のスコア証明が必要です。このあたりは、オーストラリアも一緒ですね。
が!’’2. 州資格’’のところでも伝えましたが、卒業後にも再度英語のテストが必要です。その英語のテストをパスしないとRMTの資格試験自体を受ける事ができません。 ケベック州は、英語のスコア証明なくても400時間の学校には入学できます。もちろん現実的には英語ができないと試験にパスできないので、それなりの英語力は必要です。 400時間の過程を終了し資格を取得した後、他のコースに通うとなるとフランス語オンリーのコースになるようなので、その時はフランス語での面接をパスしないといけないようです。 ちなみに、大学のクラスを聴講する場合は、単位など関係のない聴講生でさえTOEFLのスコア証明が必要らしいので、「州政府認定」かどうかが語学証明の有無を決めるのかな?と思われます。
そんなケベック州に在住中のKazさんは、日本から一緒に連れてきたお子さんお二人と語学習得に奮闘しながらも、現在は英語とフランス語を操りながら自宅で独立開業されています。
軌道にのるまで時間がかかったようですが、コツコツと続けていき、現在は安定した営業を続けているそうです。 軌道にのるまでの間、セミナー参加の為にオーストラリアに来たり、日本のセミナーにも参加したりとフットワークも軽くして、純粋に技術向上に努めたりした結果でもありますね☆ そんなKazさんのカナダでの奮闘記?!インタビューはコチラへ!
海外から日本へ帰国したセラピストへのインタビューはコチラへ。
<チームセラピスト>
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