私は、車椅子や歩行器を利用しているクライアントを施術した事はありますが、義足義手などを使っているクライアントをマッサージした経験はありません。
みなさんはありますか? 今回インタビューしたのは、オーストラリアで義肢装具士(Prosthetist & Orthotist 通称PO)として活躍しているHiroshiさんを紹介します。 オーストラリア全土では約350人程の義肢装具士がいて、そのうち日本人装具士はHiroshiさんを含めると現在7人いるそうです。「セラピスト」?と思う方もいるとは思いますが、違う畑でも人体の専門家である義肢装具士の世界をのぞいてみようと思います。
日本の専門学校とオーストラリアの大学のアップグレードコースを利用
大学の就職活動中、特になりたい職業がなく、たまたま手に取った資格のガイド本を1ページずつ読んでいたところ、偶然に ” 義肢装具士 " という職業を発見したというHiroshiさん。
小さい頃からプラモデルやラジコンを作ることが好きで、モノづくりの職業に魅力を感じたそうです。そして大学卒業後、3年間専門学校に通い、国家資格を取ってから義肢装具製作会社に数年間勤務。経験を積んだ後、その当時に設けられていた「日本の義肢装具養成校とメルボルンにあるラトローブ大学のアップグレードコース」を利用してオーストラリアに渡ります。 大学卒業後に、アデレードでビザをスポンサーしてくれた子供病院で勤務した後、現在はブリスベンの民間の義肢装具の会社で働いているそうです。
全員とのコミュニケーションが必須な義肢装具治療
義肢装具治療は、患者さんとそのご家族、理学療法士や作業療法士などのコメディカルスタッフ と常にコミュニケーションを取る必要があり、各々の立場の考えとアイディア、意思や意向を考慮しながらチームの一番のゴールをくみ取り、その目標に近づける義肢装具のデザインや仕様を考えなければならないそうです。
義肢装具士という仕事は小規模で独特な業界で、限られた知識だけで仕事を回していくには限界があるように思っているHiroshiさん。そこで、業界以外の方々と協力しあうことで、新たな製造方法や義肢装具のでデザインを生み出せると思っているそうです。
インクルーシブデザインへの興味
利用者さん、ドクター、コメディカルスタッフ、そして物づくりの業界で、エンジニアやデザイナーたちと連携し、一つのものを包括的に作り上げていくインクルーシブデザイン(高齢者、障がい者、外国人など、従来デザインプロセスから除外されてきた多様な人々デザインプロセスの上流から巻き込むデザイン手法)でのサービス展開に興味があるそうです。
サウスオーストラリア大学のプロダクトデザインコースの学生さんに協力してもらって義手のデザイン
もっと魅力的な義肢装具が作りたい!
義肢に対するイメージも変えたい! 外部の方々と接することで義肢装具士という職業がより多くの方に知ってもらって今以上に活性化して欲しい! と熱く語ってくれました。 そんなHiroshiさんの詳しいインタビュー内容は、Eメール登録だけの無料メンバーサイトから見れます。⇒現在はメール登録しなくても閲覧できます☆(2019年4月10日)
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