「Megの所で違うアプローチ方法で施術してもらったら改善するかもよ」と、
他のマッサージセラピストさんの紹介で来てくれた男性のクライアントさん。 嬉しくもありプレッシャーでもある・・・。 結論から先に言うと、 Slipping Rib Syndromeと思われる症状がある事が判明。
大体の痛みが取れてきた後に
クライアントさんが気が付いた事が一点 (その時一番痛かった所が和らぐと大元の箇所が痛み出すとかありますよね)。 それが、肋骨下部から腹部にかけての突っ張り。 クライアントさんが取った行動は、 肋骨下部を触って手で鷲づかみ。 そして場所によりますが肋骨10番あたりが特にグラつく?クリックする事。 私もやってみましたが、確かにクリックする!
彼は私と同じくボディーボーダーで、
波の衝撃でボードが肋骨にぼこる事があるのです。 私も似たような事やった事あるのですが、 くしゃみとか笑ったりするのも痛く、 マッサージするのも結構大変でしたが、 彼はこれを半年前にしていたのです。 そこで、ちょうどシドニーから来ていたHarukaさん (日本では柔道整復師でもある)に会った時に、 過去の怪我とかで軟骨なんかが損傷してうまく修復できず、 こういう事になる可能性があるのかとか 解剖的な事も聞いてみて色々説明をうけました。
それを元に英語で検索したらバッチリ該当するこの症状名が出てきました。
Slipping Rib Syndromeとは
他にもclicking rib,
displaced rib, nerve nipping, painful rib syndrome, interchondral subluxationなど 色々名前があるようです。 日本名でなんだろうと思って検索すると、 肋骨すべり症候群と出てきましたが、 あまり情報が見当たらず、 100%日本語名が合っているのかどうか不明です(汗)
イメージはsciencedirectより参照
肋軟骨・靭帯のハイパーモビリティ(過剰運動)で、
軟骨同士で繋がっていて胸骨に直接つながっていない 肋8~10番に多いんだそうです。 怪我の経験がない人 (例:喘息や咳疾患、生まれ持ったものなど)もいるそうなんですが、 肋軟骨接合部が怪我などの回復過程で よりゆるくなりやすくなるんだとか。
症状は?
私のクライアントさんの場合は この神経痛が残っているのと、 腹部の過緊張と痛さ(特に押したら)が気になる。 ボディーボードでの怪我が数日~数週間前の話しなら 一度GP(お医者さん)で検査してくださいと言っていました。 絶対この症候群とも言えないし、 他にも色々考えられるので。 ただ、今回はもう半年前という事もあり、 実際どうなっているのか目視で確認したいなら(できるのなら) 超音波などの検査をしにいったら? とあくまで個人の選択という形で話しをしました。
改善方法は?
どーーーしても痛くて云々の人は、
ステロイドやブロック注射の痛み止め系の対処治療になるそうですが、 普通の怪我とかと同様、 it is what it is状態で、 綺麗に接合部が改善していなかったら、 古傷とうまくお付き合いをするという感じになるのだとか。 軟骨の接合部分はね、 もう私にはどうしようもないんですが、 他の部分でお手伝いできるのかな? と。 肋間神経のインピンジなら神経リリースをして楽にしてあげるとか、 腹部に繋がりのある個所の緊張をリリースしてあげるとか になると思いました。 あとはちゃんとした呼吸法を練習するのも 効果があるのだとか。 呼吸法の事を熟知している共通の人を知っているので、 それはその方にお任せする形にしました。
クライアントさんの安心感
このクライアントさん、
ここ半年色々な所に通ったらしいのです。 今回みたいに誰かから紹介受けたら試してみたり。 だから、誰か助けてくれる人を探しているものの、 疑心暗鬼というか 今回も駄目なんじゃないかという不安とかもあったと思うんです。 そして今回、 100%とは言わないけど 95%この症状で間違いないんじゃないかという事と、 私には出来る事と出来ない事を報告しました。 あとはクライアントさん次第だし。 すると、ある程度何なのかが分かった事の安心感と、 どういう症状なのか想像がついた事で 前向きに次のマッサージに来店。 私から報告を受けてからは、 可能な限り肋骨を自分でクリックさせないようにしたそうで (気になって触るのが癖になっていたよう(苦笑))、 それだけでも腹部の過緊張は半分ぐらいに軽減されていました~。 説明した出来るトリートメントをして、 帰る時に違いがわかったそうです。 セラピスト側もクライアントさん側も、 そのつらい症状が何なのか?というのが分かると、 やはり改善させるスピードが全然違いますね! 何なのかが分かれば、 お互い向かう方向も分かって、 やって良い事悪い事もお互い認知しあって協力しあえるし、 一番でかいのは 実際つらい思いをしているクライアントさんの 精神状態が良くなる事! 残念ながら毎回こういう結果がうみだせている訳ではなく、 こいつは駄目だと見切られる事もありますが(汗)、 せっかく来てくれたクライアントさんの為 (しいては自分の為にもなる)に 日々勉強していくのは大切だな~と また実感させられたケースでした! もっと情報知ってるよ、もしくは私の調べた情報ちょっと間違ってるよ(汗)という方がいれば是非教えて下さいね。
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プロフィール2022年6月までのブログは、オーストラリア在住現役セラピスト、「海外セラピストドットコム」発起人Megのブログ。 カテゴリー
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